ひと昔前、マイクロソフトから発売されたエイジ・オブ・エンパイアというRTS(リアルタイムストラテジー)ゲームが大ヒットしたことがあります。この頃、筆者の知人のみでこのエイジ・オブ・エンパイアをワイワイ話しながらマルチプレヤーモードでプレイしようということで、みんなでパソコンを持ち寄ってローカルエリアネットワークでプレイすることがよくありました。徹夜マージャンならぬ徹夜LANパーティーというものです。
筆者はフルタワー好きでしたのでパソコンを運ぶのが重くて、階段で上がる知人のマンションで足を踏み外し、パソコン本体は必死に抱えて助かりましたが筆者自身は捻挫をしてしまったということもありました。
ノートパソコンで3Dゲームは快適に楽しめるのか
「ノートパソコンだったらな・・・」
日本ではLANパーティーは浸透していないのでこういった状況の方は少ないと思いますが、デスクトップパソコンをお持ちの方で設置スペースが狭い方や、どうしても持ち運ばなければいけない方などは一度はこんな風に思ったことがあるのではないでしょうか。
「しかしノートパソコンでは3Dゲームとか無理でしょ」
こう言われる方が少なからずいらっしゃいますが、そんなことはありません。今はノートパソコンでも3Dゲームがある程度動くスペックの製品があるのです。
例えば、NVIDIA GeForce GTX970Mが搭載してあるノートパソコンの場合、FF14ベンチ・1920×1080・Direct11・最高品質設定で7000前後のスコアが出ます。これは十分ゲームプレイに耐えうるスコアです。では、本当にこういったノートパソコンが「買い」といえるかどうかデスクトップパソコンと比較してみましょう。
ノートパソコンとデスクトップパソコンを比較してみる
まず、ノートパソコンのGeForce GTX970Mはあくまでもモバイル向けGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)です。デスクトップ用のグラフィックカードに搭載されているGeForce GTX970とは性能が変わってきます。デスクトップ用のGeForce GTX970ですとFF14ベンチ・1920×1080・Direct11・最高品質設定で11000前後のスコアが出ます。ベンチマークスコアを比較するとやはりモバイル用とデスクトップ用では大きな差が出てくるといえます。
また、ノートパソコンのGPUは将来性能の良いものに交換したいと思っても基本的に交換できません。まれに交換できる製品もあるのですがノートパソコンに搭載できるGPU自体が一般に売っていないことが多いです。これを交換するために、何かにとりつかれたかのように毎日毎日海外サイトやオークションのジャンク品をさまよって1年以上無駄な時間を使った知人もいるくらいです。
デスクトップパソコンはご存知の通りグラフィックカードとして一般に販売されており、スロットの規格が変わらない限り簡単に交換できます。
価格で比較してみる
続いて、それぞれの価格面から比較して見ていきましょう。
デスクトップパソコンですとパソコンショップのBTOモデルでCore i7-6700がのったGeForce GTX970モデルで16万円前後です(2015/12月現在)。ノートパソコンですとCore i7-6700HQがのったGeForce GTX970Mモデルで25万円前後です(2015/12月現在)。モニターの代金を上乗せしてもデスクトップの方がお得感があることが分かると思います。
体感的な迫力も違います
さらに、筆者の個人的な印象もありますが、画面の大きさによってゲームの迫力はかなりの差が出ます。筆者は29インチの液晶モニタを使用していますが、ノートパソコンによくある17.3インチとはゲームの迫力が全く違います。ノートパソコンでは大きな液晶を選びたくても選択の幅がありません。
デスクトップパソコンの方が買いと言えます!
以上のことをまとめると性能、拡張性、価格、どれをとってもデスクトップパソコンに軍配があがるといえます。
ご覧になっているあなたがノートパソコンはスタイリッシュな男の必須アイテムという信念を持っているなら否定はいたしません。(筆者の知人でその信念の持ち主が一人だけいます。SLI仕様で金ののべ棒かと思うような恐ろしい重さのACアダプタを2つ取り付けることができるノートパソコンを持ち歩いてます。ハッキリ言ってマイクロATXの本体より重いです。)
また、あなたが壁の薄いアパートの住人で隣の部屋に危険な方が住んでいてデスクトップパソコン内のさまざまなファンの音がうるさくて命の危険があるなら仕方がないと思います。(筆者の知人に側面アクリルパネルでケース内に光るケースファンを5つ付けている方もいます。UFOが到着したかと思うような音とともに最新のパチンコ台のようにきらめいてます。)
しかし、それに該当しないのであれば、コストパフォーマンスに優れているデスクトップパソコンのほうが「買い」といえると思います。